よくある質問

  • 「アルファ波が多いほど良い状態」というのが一般的なのでは?
    アルファ波は頭を使っていない時に出る波形です。
    頭を使っていない状態とは、覚醒度が落ちている状態か、リラックスしている状態です。
    例えば、車の運転中にアルファ波が出ているとすると、それはリラックスしているか眠たくなっているかのどちらかですので、眠たくなっているとすれば大変危険な状態です。
    従いまして、「アルファ波が多いほど良い状態」というのは間違いです。
  • 実験条件の設定が難しいが、体温計のように簡単に計測できないの?
    例えば、窓の外を見て会話をしながらコーヒーを飲んでいる時の脳波を測ったとします。
    その時の反応は、コーヒーに対する反応なのか、窓の外の景色を見た反応なのか、
    会話への反応なのか、判別ができません。
    従って、測りたい対象以外の条件を一定にする必要があります。
    実験中に被験者に話しかける方がおられますが、これは間違いです。
  • 脳波の生データが欲しい。独自解析した結果データは欲しくない。
    弊社のシステムは生データを記録します。
    従いまして、実験後に記録した波形を見る事ができます。
    オプションのFFT解析ソフトで1秒ごとの周波数別パワースペクトルに変換しエクセルに貼り付けて、
    お客様にて独自の計算をする事もできます。
  • この波形はリラックスの波形なの?ストレスの波形なの?
    脳波は色々な周波数の波形が混ざり合ったものであり、横断歩道の信号のように「今α波になった」、「今β波になった」というものではありません。この混ざり合った波形をフーリエ変換などの演算によって周波数ごとに分解して、比較分析をしなければリラックス度、ストレス度は分かりません。
  • 「安静はα波優位、緊張はβ波優位」というが、学術論文は出ているの?
    最初にα波を発見した人はドイツのハンス・ベルガーで1929年に「ヒトと脳波について」という論文を出しています。この論文は、閉眼安静時のα波に関する実験結果が主であり、緊張・思考時のα波減衰に関しては「努力のいる知的作業において、また注意の強い緊張において、すでに小さな、そして短い波が優勢であるという印象を得た。」という記述にとどめています。右記はベルガーの息子さんのα波です。(出典:精神医学 医学書院 1981 9-10月号 翻訳:山口成良)
    その後、イギリスのノーベル賞学者エイドリアンとマシューズがベルガーの論文の追試に成功し、1934年に「The Berger rhythm: potential changes from the occipital lobes in man」という論文を出しています。

    ここでは、眼を閉じて暗算した時や、鼻に刺激を加えた時や、ペンチを握った時のα波の減衰について言及しています。
    (出典:Oxford Journals 「Brain」Volume 133, Issue 1 Pp. 3-6. )

  • 脳波で物が動かせるくらいなので、心地の計測などは測れて当たり前なのでは?
    頭皮上脳波では物を自在に動かす事はできません。
    大阪大学医学部で研究されているブレインマシンインターフェイスでさえ頭蓋内脳波を使用しています。
    (直接脳に電極を貼るため頭蓋骨を開けなければなりません。しかも脳の皺の間に差し込みます。)
    もっと言えば、世界のホンダでさえ、頭皮上脳波と脳血流を同時計測してやっとロボットの手が上げられる程度です。(しかも10秒ほどかかります)
    目を閉じたときに出るアルファ波を利用して、LEDを付けたりブザーを鳴らしたりする程度ならできます。
    脳波を実際にご覧になられた事が無い方が大多数で、しかもデマも多く、色々な幻想が先行しているのが現状です。
  • 実際に物を動かしている動画を見たが?
    電極位置を前頭部(ひたい)に付けているので、筋電を使っているか
    或いは、100Hzあたりの高周波を使っている可能性がありますが、
    いずれにしても、シータ波、アルファ波、ベータ波などのいわゆる通常の脳波を使用しているのではないと思われます。
    昨今、このようなものが広まっている為、脳波自体が胡散臭く思われる可能性があります。
  • 前頭部に電極を貼る方が、貼りやすいのでは?
    リラックス等の指標になるアルファ波は後頭部(O1、O2)から出ますので
    後頭部に電極を配置するのがベストです。
    前頭部でも測れなくはないのですが、それは後頭部から伝わった脳波ですので
    かなり減衰していますし、額の筋肉による筋電が混入します。
  • 実験ごとにプロトコルを作成しなければならないの?
    実験で測りたい対象(刺激)が意識に対してどれくらいの割合なのか、
    また、反応時間がどれぐらいなのかによって実験プロトコルを設計しなければなりません。
    また、安静度を測定する場合は、覚醒度を一定にしなければなりませんし、
    覚醒度を測定する場合は、安静度を一定にしなければなりません。
  • 意識に対する割合はどうやってわかるの?
    実験で測りたい対象(刺激)と同種の最も不快と思われる刺激に対する反応を計測すれば、ある程度分かります。
    例えば、味だとかなりニガイ飲み物、匂いだとタバコ臭、音であれば金切り音など
  • 食塩水は必要なの?
    脳波は50マイクロボルトほどの微弱な信号ですので
    これを正しく検知するためには食塩水と塩化銀が必要です(不分極電極といいます)。

    参考文献(以下の文章は、石川陽事『脳波と夢』コロナ社、1994年、13~14頁より引用 )

    頭に電線をつないだだけでは脳波は検出できない
    脳神経細胞の活動に伴う微小な電位変化を頭皮または大脳皮質上より検出する場合、
    はたして従来私たちが電気回路で使用している銅線によって直接電位(電流)を
    増幅器側に導くことができるだろうか?
    答えはノーである。
    前述したように神経細胞の興奮あるいは抑制によって生ずる脳内または頭蓋骨と
    頭皮間に流れる電流は、神経細胞膜透過性の変化に伴うNa、Kイオンなどによる
    イオン電流であるのに対して、銅線を通して増幅器に入力される電流は電子電流
    だからである。すなわち、脳神経細胞の活動電位を増幅器に導くためには、一度この
    イオン電流を電子電流に変換するトランスデューザが必要である。
    このトランスデューザの役目を担うのが電極である。
    したがってここに使用する電極の材質が適当でなかったり、電極の接着が不安定であると
    脳波電位を充分に増幅器に導けないばかりか脳波以外の種々の外部雑音や記録中の
    基線の動揺を招く原因となる。特に基線の動揺は電極と皮膚表面の境界面に生ずる
    電位変動が原因であり、この電位変動は電極金属がもつ電極電位と電極表面の
    不均一性あるいはイオン化傾向の異なる異種金属による局所電流、または増幅器側から
    流れ込む電流などによって生ずる分極電圧に起因する。
    良い電極とはこのような電極電位や分極電圧の小さい電極であり、脳波検出用電極としては
    銀・塩化銀を材質とした電極がもっとも安定している。

  • 脳波で人の心は分かるの?
    頭皮上脳波によってわかる事は「頭を使っているか、使っていないか」だけですので、心を読む事はできません。
  • 体に悪い影響はないの?
    脳波計は脳から発生する微弱な電気を外部から測るもので、体に悪い影響はありません。