脳波ブログ
脳波計研究者が脳波測定の最新情報や脳波に関する知見をお伝えしていきます

差動増幅回路

脳波は数十マイクロボルトほどの小さな信号ですのでノイズを除去する技術が大変重要となります。
一番基本的なノイズ除去技術は「差動増幅回路」です。
これはターゲット部位の脳波と、脳波が極めて小さい部位(リファレンスと言います。よく耳たぶや鼻が使われます。)とを同時に測り、両者を引き算する技術です。
両者に同じノイズが混入していると、引き算で消えるという訳です。

ターゲット=脳波+ノイズ
リファレンス=ノイズ
ターゲット - リファレンス = 脳波

この記事の著者

木村 晶朗
株式会社デジタルメディック 代表取締役社長
木村 晶朗
関西学院大学法学部卒業後、ヤマハ発動機、ロームにてプログラム開発等を担当。独立後、ストレス軽減を目的とした「脳波フィードバックシステム」の特許を取得。本特許を事業化すべく経産省、京都府補助事業に採択され京都教育大学 中村道彦教授と6年間の共同研究を行う。その間の実験における被験者数は1,000人以上。システムは完成したがソフトウェアよりもハードウェアが評判を呼んだため脳波計の販売を開始、大手企業や有名大学に500台ほど売れる。ユーザーの実験のサポートも行っているため、経験した実験の種類は100を超える。